健康経営の取り組み例15選|自社で始められる施策と進め方
「健康経営に取り組みたいものの、何から始めればよいかわからない」と悩む担当者の方も多いのではないでしょうか。
本記事では、45年にわたり企業の健康づくりを支援してきた株式会社COSPAウエルネスが、健康経営の取り組み例15選を目的別に紹介します。自社に合う施策の選び方や実施手順、効果を高めるポイントも解説するので、健康経営を始める際にお役立てください。

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健康経営の取り組みとは?まず押さえたい3つの領域
健康経営とは、従業員の健康管理を経営課題としてとらえ、戦略的に実践する取り組みです。具体的な施策を見る前に、まずは全体像を押さえておきましょう。
本章では、次の3点を解説します。
・健康経営に取り組む企業が増えている背景
・取り組みを「からだ」「こころ」「職場環境」に分ける考え方
健康経営に取り組む企業が急増している背景
「健康経営優良法人2026」では、大規模法人部門で3,765法人、中小規模法人部門で23,085法人が認定されました。前年の大規模法人部門3,400法人、中小規模法人部門19,796法人から、いずれも増加しています。

企業の関心が高まる背景の一つが、人手不足です。健康経営は単なる福利厚生ではなく、従業員の定着や採用力、生産性に関わる経営課題として認識されるようになりました。
経済産業省も顕彰制度の整備を進めています。2014年度には上場企業を対象とする「健康経営銘柄」の選定を開始し、2016年度には健康経営優良法人認定制度を創設しました。
認定制度の最新情報や申請要件は、健康経営優良法人認定事務局が運営する「ACTION!健康経営」で確認できます。
参考:「健康経営優良法人2026」認定法人が決定しました(経済産業省)
参考:ACTION!健康経営(健康経営優良法人認定事務局)
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取り組みは「からだ」「こころ」「職場環境」の3領域で整理できる
健康経営の施策は、思いつきで導入するのではなく、次の3領域に分けて整理すると、抜け漏れや偏りを防げます。
領域 | 対象テーマ | 主な取り組み |
|---|---|---|
からだ | 運動・食事・生活習慣 | 法人会員制度、健康セミナー |
こころ | ストレス・睡眠 | ストレスチェック活用、研修 |
職場環境 | 長時間労働・制度 | 残業削減、社内イベント |
健康経営の具体的な取り組み例15選【領域別に紹介】
健康経営の取り組みは、自社の課題に合わせて選ぶことが大切です。ここでは、具体例を次の4つのカテゴリーに分けて紹介します。
・運動習慣づくりの取り組み(4例)
・食事・生活習慣改善の取り組み(4例)
・メンタルヘルス・休養の取り組み(4例)
・職場環境・制度づくりの取り組み(3例)
運動習慣づくりの取り組み4例
運動習慣づくりは、歩数や参加率などで成果を把握しやすい領域です。具体的には、以下のような取り組みが考えられます。
・フィットネスクラブの法人会員制度を導入する
自社に設備がなくても、従業員が継続的に運動できる環境を提供できます。
・社内にジム・トレーニングスペースを設置する
移動の手間がないため、始業前や休憩時間、退勤後に利用しやすくなります。
・歩数を競うウォーキングイベントを実施する
運動が苦手な方も参加しやすく、部署を越えた交流のきっかけにもなります。
・始業前や休憩時間にストレッチ・ラジオ体操を行う
大きな予算をかけずに始められ、肩こりや腰痛の予防にも役立ちます。
経済産業省の健康経営度調査データをもとに、野村證券が上場企業を対象に実施した分析があります。分析では、運動習慣を支援する施策が多い企業ほど、運動習慣者の割合が高い傾向が示されました。
さらに、運動習慣者の割合が高い企業は、売上高成長率も高い傾向にあると推計されています。まずは参加のハードルが低く、従業員が無理なく続けられる施策から始めましょう。
食事・生活習慣改善の取り組み4例
食事や喫煙などの生活習慣は、健康診断の結果にも関わる領域です。具体的には、以下のような取り組みが考えられます。
・管理栄養士による食事・栄養セミナーを開催する
コンビニや外食での選び方など、日常生活に取り入れやすいテーマを扱います。
・社員食堂や置き型社内コンビニで健康メニューを提供する
身近な場所に健康的な選択肢を用意し、従業員の行動変容を促します。
・定期健康診断の受診率(実質100%)を目指し、再検査や精密検査の受診を勧奨する
従業員の健康状態を把握し、必要な受診につなげる基本的な取り組みです。
・禁煙支援や就業時間内禁煙に取り組む
禁煙外来の費用補助や相談窓口の設置、就業時間内の禁煙などを実施します。
このうち「定期健診受診率(実質100%)」は、健康経営優良法人の中小規模法人部門における必須要件の一つです。受診率が100%に届いていない企業は、優先的に取り組みましょう。
費用を抑えて始めたい場合は、厚生労働省の「スマート・ライフ・プロジェクト」も活用できます。運動、食生活、禁煙、睡眠、健診・検診の受診をテーマとした啓発コンテンツが公開されています。
メンタルヘルス・休養の取り組み4例
メンタルヘルスと休養への支援は、不調の早期発見や休職・離職の予防に欠かせません。具体的には、以下のような取り組みが考えられます。
・ストレスチェックの集団分析を職場改善に活用する
負担が集中している部署や要因を把握し、改善すべき課題の優先順位を決めます。
・セルフケア研修・管理職向けラインケア研修を実施する
本人が不調に対処する方法と、管理職が部下の変化に気づく方法を伝えます。
・睡眠改善セミナーを開催する
睡眠と仕事のパフォーマンスの関係を伝え、日常で実践できる改善方法を紹介します。
・産業医・カウンセラーによる相談窓口を設置する
相談しやすい環境を整え、不調の早期発見や深刻化の予防につなげます。
職場環境・制度づくりの取り組み3例
・長時間労働を是正し、有給休暇取得率を可視化する
部署ごとの残業時間や休暇取得率を共有し、管理職による改善につなげます。
・体力測定会など健康をテーマにした社内イベントを開催する
測定結果を通じて自身の状態を把握し、健康づくりを始めるきっかけをつくります。
・女性の健康課題に関する研修・支援制度を整える
男性管理職を含めて研修を行い、女性特有の健康課題に対する職場の理解を深めます。
自社の課題に合う施策の選び方は、無料の資料にもまとめていますので、あわせて参考にしてください。
健康経営の取り組みを始める5つのステップ

健康経営は、施策を導入するだけでは成果につながりません。自社の課題を把握し、効果を検証しながら改善することが重要です。
次の5ステップで進めましょう。
1. 経営トップが健康経営を宣言する
2. 推進体制と担当者を決める
3. データから自社の健康課題を把握する
4. 課題に合った施策を小さく始める
5. 効果を測定して経営層へ報告する

①経営トップが健康経営を宣言する
健康経営宣言を社内外へ示すことで、取り組みの目的が伝わり、従業員や管理職の協力も得やすくなります。加入する協会けんぽや健康保険組合の健康宣言事業へ参加するのも、始めやすい方法です。
②推進体制と担当者を決める
次に、取り組みの責任者と担当者を決めます。人事・総務部門だけでなく、経営層や産業保健スタッフ、健康保険組合などが連携できる体制を整えましょう。
③データから自社の健康課題を把握する
施策を選ぶ前に、次のデータから自社の健康課題を把握します。
・健康診断の有所見率
・喫煙率
・ストレスチェックの集団分析
・残業時間や有給休暇取得率
・従業員アンケートの結果
④課題に合った施策を小さく始める
最初から全社で大規模に実施する必要はありません。まずは1つの部署やテーマに絞って試し、参加率や反応を確認しましょう。
⑤効果を測定して経営層へ報告する
結果を定期的に経営層へ報告すれば、施策を継続する必要性を説明しやすくなります。効果と改善点を示し、次年度の予算確保や取り組みの拡大につなげましょう。
健康経営の取り組みが続かない3つの原因と対策

COSPAウエルネスへ寄せられるご相談では、主に次の3点が課題となっています。
・従業員の参加が集まらない
・担当者が兼務で運営に時間を割けない
・効果を数値で示せず予算を確保できない
従業員が参加しない|参加のハードルを下げる
健康意識の高い従業員しか参加しない場合は、時間や場所の制約を減らしましょう。参加のハードルを下げる方法には、次のようなものがあります。
・就業時間内に実施する
・30分程度の短時間プログラムにする
・オンライン受講やアーカイブ配信を併用する
従業員の行動変容を促す考え方については、以下の記事もあわせてご覧ください。
担当者が運営に時間を割けない|外部サービスを活用する
継続が難しい場合は、企画から効果測定まで一括して支援する外部サービスを活用しましょう。担当者の工数を抑えながら、一定の品質で施策を継続できます。
効果を数値で示せない|導入前に評価指標を決める
「実施した」という報告だけでは、経営層が継続や追加投資を判断できません。施策を選ぶ段階で、何を成果として測定するか決めておきましょう。
健康経営の取り組みを外部サービスで実現する|COSPAウエルネスの特徴
COSPAウエルネスでは、運動の場を提供する「法人会員サービス」と、専門家が健康教育を行う「健康セミナー」をご用意しています。いずれも利用状況やアンケート結果を確認でき、施策の効果測定にも活用できます。
法人会員サービス|運動を続けられる環境を提供する
法人会員サービスは、近畿地方を中心に展開するフィットネスクラブ「コ・ス・パ」を、従業員の福利厚生として利用できるサービスです。24時間ジム「FITBASE24」の利用やテニスコートの割引なども、オプションとして追加できます。
企業の拠点や利用人数に合わせて、次の3プランから選択可能です。
プラン | 内容 |
|---|---|
共通法人会員サービス | フィットネスクラブ「コ・ス・パ」全店を従業員全体で利用できる |
個店法人会員サービス | 指定した店舗をリーズナブルな料金で利用できる |
全国法人会員サービス | 提携する全国のフィットネスクラブを利用できる |
ジムの法人契約については、こちらの記事もあわせてご覧ください。
健康セミナー|専門家の指導で行動変容を促す
健康セミナーでは、健康運動指導士や管理栄養士、産業カウンセラーなどの有資格者が講師を務めます。運動・食事・栄養・メンタルヘルスをテーマに、講義と実技を組み合わせて実施します。
テーマ | プログラム例 |
|---|---|
運動 | 運動経験がなくても座ってできる運動不足対策 |
食事・栄養 | コンビニや外食の上手な活用方法 |
メンタルヘルス | 睡眠を見直して明日はもっと元気に! |
出張型・オンライン型・VOD配信に対応しているため、全国の拠点やリモート勤務の従業員も受講できます。実施実績は、令和6年度が550企業・団体、令和7年度が600企業・団体です。
法人向けサービスの全体像については、以下の記事もあわせてご覧ください。
まとめ|自社の課題に合う健康経営の取り組みから始めよう

健康経営で成果を上げるには、施策の数を増やすのではなく、自社の健康課題に合った取り組みを継続することが大切です。健診結果やアンケートから課題を1〜2つに絞り、まずは1部署・1テーマから始めましょう。実施後は参加率や利用率、意識の変化を確認し、改善を重ねます。
運動・栄養・メンタルヘルスの施策を自社だけで運営するのが難しい場合は、外部サービスの活用も有効です。COSPAウエルネスでは、フィットネスクラブの法人会員サービスや健康セミナー、オフィスジムの設置などを支援しています。


