健康コラム

健康管理を企業が行う7つの施策|義務の範囲と続く仕組みの作り方

「従業員の健康管理は、どこまで企業の義務なのか」「具体的に何から始めればよいのか」と悩む担当者の方も多いのではないでしょうか。

企業には、健康診断やストレスチェック、安全配慮など、法令にもとづく健康管理が求められます。ただし、義務を果たすだけでは、従業員の不調予防や生産性の維持に十分つながらない場合があります。施策を形骸化させないためには、参加しやすく継続できる仕組みも必要です。

本記事では、1981年の創業から企業の健康づくりを支援してきたCOSPAウエルネスが、企業に求められる健康管理の範囲と7つの施策を解説します。取り組みを定着させる進め方も紹介するので、ぜひ参考にしてください。

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健康管理を企業が行う7つの施策|義務の範囲と続く仕組みの作り方

目次[非表示]

  1. ・企業における健康管理とは
  2. ・健康管理が企業に求められる3つの背景|法改正・人材流出・見えない損失
    1. ・法改正により小規模事業場にも対応が求められるから
    2. ・メンタル不調が休業や退職につながるから
    3. ・不調による生産性低下が大きな損失になるから
  3. ・企業が取り組むべき健康管理の施策7選|義務対応から一歩先へ
    1. ・①健康診断と結果にもとづく事後措置を徹底する
    2. ・②ストレスチェックの結果を職場改善に活用する
    3. ・③長時間労働を把握し、面接指導につなげる
    4. ・④運動を続けやすい環境を整える
    5. ・⑤健康セミナーで行動のきっかけをつくる
    6. ・⑥食事・睡眠・禁煙を支援する
    7. ・⑦健康データを管理し、相談体制を整える
  4. ・健康管理を「やって終わり」にしない進め方4ステップ
    1. ・STEP2:成果を判断する指標を決める
    2. ・STEP3:従業員が参加しやすい仕組みをつくる
    3. ・STEP4:効果を測定し、次の施策へつなげる
  5. ・健康管理の外部活用|COSPAウエルネスが選ばれる理由
  6. ・まとめ|健康管理を「働き続けられる職場づくり」につなげる

企業における健康管理とは

企業における健康管理とは、従業員の健康状態を把握し、心身の不調を予防するための取り組みです。

法律で定められた健康管理は、企業が必ず対応すべき土台です。主な義務には、次のようなものがあります。

・対象となる従業員への雇入時・定期健康診断

・50人以上の事業場におけるストレスチェック

・50人以上の事業場における産業医・衛生管理者の選任

・健診結果にもとづく医師からの意見聴取や就業上の措置

一方、運動機会の提供や健康セミナーなどは、原則として法定義務ではありません。しかし、肩こりや腰痛、運動不足といった日常的な不調を予防し、生産性の維持や離職防止につなげるうえで重要です。

企業の健康管理は、法定義務を果たしたうえで、自社の健康課題に合った施策を加えることが基本となります。

参考:労働安全衛生法に基づく健康診断を実施しましょう(厚生労働省)

健康管理が企業に求められる3つの背景|法改正・人材流出・見えない損失

健康管理が企業に求められる背景には、以下のようなものがあります。

・法改正により小規模事業場にも対応が求められるから

・メンタル不調が休業や退職につながるから

・不調による生産性低下が大きな損失になるから

法改正により小規模事業場にも対応が求められるから

2025年5月に公布された改正労働安全衛生法により、50人未満の事業場にもストレスチェックが義務づけられました。施行日は2028年4月1日です。

小規模な事業場ほど担当者が限られるため、施行を見据えて早めに準備を進めましょう。

参考:厚生労働省「労働安全衛生法及び作業環境測定法の一部を改正する法律」

メンタル不調が休業や退職につながるから

厚生労働省の令和7年「労働安全衛生調査」によると、過去1年間にメンタルヘルス不調で1か月以上休業した人、または退職した人がいた事業所は13.5%でした。

少人数の職場ほど、1人の長期離脱が業務へ与える影響は大きくなります。健康管理は、人材流出を防ぐためのリスク対策でもあるのです。

参考:令和7年 労働安全衛生調査(実態調査)結果の概況(厚生労働省)

不調による生産性低下が大きな損失になるから

健康関連の損失には、欠勤や休職による「アブセンティーイズム」と、出勤していても本来の力を発揮できない「プレゼンティーイズム」があります。

厚生労働省保険局のガイドラインに掲載された分析では、健康関連総コストのうち、相対的プレゼンティーイズムが77.9%を占めました。

参考:データヘルス・健康経営を推進するためのコラボヘルスガイドライン(厚生労働省保険局)

企業が取り組むべき健康管理の施策7選|義務対応から一歩先へ

企業の健康管理は、法令で求められる対応を確実に行ったうえで、不調を予防する施策へ広げることが重要です。

企業が取り組むべき健康管理の施策7選図解

①健康診断と結果にもとづく事後措置を徹底する

健康診断は、実施するだけでなく、受診率を高めて結果を適切な対応につなげることが重要です。

受診を促すには、勤務時間内で実施し、複数の日程を用意するとよいでしょう。

異常所見がある従業員については、医師から意見を聴取します。その内容を踏まえ、必要に応じて労働時間の短縮や配置転換などの就業上の措置を検討します。再検査や精密検査の受診も促しましょう。

②ストレスチェックの結果を職場改善に活用する

ストレスチェックは、従業員本人へ結果を通知するだけでなく、職場環境の改善に活用することが大切です。

本人の同意なく個人の結果を企業が確認することはできません。一方、部署などの集団ごとに結果を分析すれば、負荷が集中している職場を把握できます。

集団分析と結果の活用は努力義務ですが、ストレスの原因を職場単位で改善するうえで有効です。

③長時間労働を把握し、面接指導につなげる

長時間労働による健康被害を防ぐには、労働時間を早期に把握し、必要な従業員を医師の面接指導につなげる仕組みが必要です。

一般の労働者では、時間外・休日労働が月80時間を超え、疲労が蓄積している従業員から申出があった場合、医師による面接指導を実施します。

ただし、本人の申出を待つだけでは対応が遅れる可能性があります。勤怠システムにアラートを設定し、一定時間を超えた段階で本人・上司・人事へ通知できるようにしましょう。

④運動を続けやすい環境を整える

運動習慣を広げるには、従業員の意思だけに任せず、身近に体を動かせる環境を用意することが有効です。

厚生労働省の令和6年「国民健康・栄養調査」によると、運動習慣がある人の割合は34.6%でした。

特に割合が低いのは働き盛りの世代で、男性は30歳代が23.4%、女性は40歳代が17.2%でした。

フィットネスクラブの法人会員制度やオフィスジムを導入すれば、従業員が生活に合わせて運動できる環境を提供できます。

参考:令和6年 国民健康・栄養調査結果の概要(厚生労働省)

【関連記事】
ジムの法人契約を導入するメリットと健康経営の成果を最大化する方法

⑤健康セミナーで行動のきっかけをつくる

健康セミナーは、従業員のヘルスリテラシーを高め、生活習慣を見直すきっかけをつくる施策です。

運動できる環境を整えても、必要性や取り組み方が分からなければ利用は広がりません。運動・栄養・睡眠・メンタルヘルスについて、専門家から具体的な方法を学べる機会を用意しましょう。

実技やセルフチェックを取り入れると、従業員が自分の課題として捉えやすくなります。複数拠点や在宅勤務者がいる場合は、対面・オンライン・動画配信を組み合わせる方法が有効です。

【関連記事】
健康経営を成功に導く健康セミナーの活用法

⑥食事・睡眠・禁煙を支援する

健康管理では、運動だけでなく、食事・睡眠・喫煙といった生活習慣への支援も欠かせません。

・食事
社員食堂や宅配弁当で、主食・主菜・副菜をそろえやすい環境を整えます。管理栄養士によるセミナーで、外食やコンビニを利用する際の選び方を伝える方法もあります。

・睡眠
長時間労働を見直すとともに、睡眠に関する研修や相談機会を設けます。

・禁煙
屋内禁煙を徹底するだけでなく、禁煙外来の費用補助や相談窓口を用意します。

⑦健康データを管理し、相談体制を整える

健康管理を継続するには、情報を適切に管理し、必要な従業員を支援につなげる体制が必要です。

健診結果・ストレスチェック・勤怠情報を別々に管理していると、健康リスクの把握や対応が遅れやすくなります。健康管理システムなどを活用し、担当者が必要な情報を確認できる環境を整えましょう。

あわせて、産業医や保健師、外部相談窓口など、従業員が相談できる体制も必要です。

健康情報は、機微性の高い個人情報です。利用目的や取扱方法を明文化し、閲覧できる担当者を必要最小限に限定してください。

健康管理を「やって終わり」にしない進め方4ステップ

企業が健康管理に取り組む流れは、おもに以下4ステップです。

健康管理を「やって終わり」にしない進め方4ステップ図解

STEP1:自社の健康課題をデータで特定する

最初に、健康診断やストレスチェック、勤怠情報、従業員アンケートを確認します。

全社平均だけでは、課題が集中している層を把握できません。年代・部署・職種などに分けて分析し、優先して対応すべき課題を特定しましょう。

たとえば、「40代男性の有所見率が高い」「営業部門のストレスが高い」といった粒度まで整理すると、必要な施策を選びやすくなります。

STEP2:成果を判断する指標を決める

施策を始める前に、何をもって成果とするのかを明確にします。

健康管理で使いやすい指標には、次のようなものがあります。

・健康診断の受診率

・再検査・精密検査の受診率

・運動習慣がある従業員の割合

・セミナーや健康イベントの参加率

・ストレスチェックの集団分析結果

指標を増やしすぎると、集計が負担になります。自社の健康課題と関連する指標を2~3個に絞り、施策前の数値を記録しておきましょう。

STEP3:従業員が参加しやすい仕組みをつくる

健康施策の参加率は、内容だけでなく参加条件にも左右されます。時間や場所の負担を減らし、参加のハードルを下げましょう。

【参加のハードルを下げる工夫】

・業務時間内に実施する

・短時間のプログラムを用意する

・対面とオンラインから選べるようにする

・複数のテーマから興味のあるものを選べるようにする

・参加を強制せず、目的やメリットを伝える

育児や介護、勤務時間などによって、参加しやすい条件は異なります。従業員アンケートで希望を確認し、無理なく利用できる形を設計しましょう。

STEP4:効果を測定し、次の施策へつなげる

施策後は、STEP2で決めた指標を使って効果を検証します。実施回数や参加率だけでなく、意識や行動がどう変わったかも確認しましょう。

なお、実施日・内容・参加人数・アンケート結果を記録しておけば、翌年度の予算説明や施策の改善に活用できます。健康経営優良法人を申請する際も、取り組みの根拠資料として役立ちます。

参考:健康経営優良法人認定制度(経済産業省)

【関連記事】
行動変容とは?健康経営と従業員の運動習慣を両立するための実践ポイント

健康管理の外部活用|COSPAウエルネスが選ばれる理由

COSPAウエルネスでは、以下のような企業の課題に合わせて、運動環境の提供から健康セミナー、イベントの実施まで一貫して支援しています。

企業の課題

COSPAウエルネスが提供できる支援

従業員に運動習慣が定着しない

フィットネスクラブ「コ・ス・パ」を法人会員として利用できる環境を提供します

健康に関する知識を伝える機会がない

有資格者が運動・栄養・睡眠・メンタルヘルスなどのセミナーを実施します

担当者が兼務で施策を運営できない

課題のヒアリングから企画・実施・振り返りまで一貫して支援します

拠点が分散していて全社展開が難しい

オンラインセミナーや全国の提携施設を活用したプランをご提案します

法人会員サービスでは、「コ・ス・パ」に加え、24時間ジム「FITBASE24」などをオプションで利用できます。勤務時間や生活スタイルに合わせて運動できるため、従業員が自分のペースで続けやすい点が特徴です。

健康セミナーでは、健康運動指導士・管理栄養士・産業カウンセラーなどの有資格者が講師を務めます。出張・オンライン形式に対応しているため、複数拠点や在宅勤務の従業員にも健康教育を届けられます。

「どの施策が自社に合うかわからない」という段階からでもご相談いただけます。従業員数や拠点、健康課題を確認したうえで、無理なく継続できる施策をご提案します。

まとめ|健康管理を「働き続けられる職場づくり」につなげる

健康管理を「働き続けられる職場づくり」につなげる

企業の健康管理は、健康診断やストレスチェックなどの法定義務を果たすだけでは完結しません。健診結果や従業員アンケートから課題を把握し、運動・食事・睡眠などの健康づくりへつなげることが重要です。

COSPAウエルネスでは、フィットネスクラブ運営で培った知見を活かし、企業の健康づくりを支援しています。自社の課題に合う施策を整理する段階から、お気軽にご相談ください。

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